幼児の才能を見つけて、楽しみながら伸ばしていく幼児教室
母国語と同じように小さいころから慣れ親しめば、英語も怖くない
姫路市で英会話教室を中心とする教育事業を展開するワールドビジネス パル学院。1980年に幼児英会話教室を開校したのに始まり、進学ゼミナールや家庭教師派遣、小・中学生教室など新部門を次々に展開し、現在、教室数は県内で60教室にまで増えています。そんなワールドビジネス パル学院で講師をしているのが小松利香子さん。幼児英会話や幼児教室などの幼児教育部門での中心的存在です。
小松さんが幼児教育に注目したのは、自分の体験がきっかけでした。
「中学1年生の時、英語の授業で先生に発音を注意されたのをきっかけに、英語恐怖症になってしまったんです。英語が嫌いになり、成績も悪かった。そしたら、あまりの成績の悪さに見かねたのか、英語の先生に職員室に呼ばれて、『頼むから英語を勉強してくれ』とお願いされました(笑)」。
英語は嫌いだけれど、先生に頼まれたからと英語を勉強した小松さんは、その後、大学の英文科に入学。「でも、英語は嫌いなままでした」と言います。
「大学生の時に、個人レッスンで通っていたネイティブの先生には小さな子供がいて、当然ながらその子供も英語が上手に話せるんですよね。『私は英語がしどろもどろなのに、こんな小さくても英語が話せるなんてずるい』って思いましたよ(笑)。でも、それで気がついたんです。日本に住んでいても、小さいときから英語に慣れ親しんでいれば、発音の違いも聞き取ることができるし、私のように苦しむこともないんじゃないかって」。
その思いが、小松さんを動かし、ワールドビジネス パル学院で幼児童英語教室を開校するチャンスに恵まれ、約30年間、幼児教育に従事しながら、子供の学習環境づくりに力を注いでいます。
イギリス留学で、親が作り出す環境の大切さを実感
小松さんが、子供の環境についての大切さを改めて学んだのは、17年前に子連れ留学したイギリスでの生活でした。子供たちが通っていた現地の小学校でできた友達のホームパーティーに呼ばれる機会が多く、その頻度と内容にとても驚いたそうです。子供のためのパーティーながら、内容は本格的で、会場を貸し切ったり、プロを呼んだりと、いずれも趣向を凝らしたものばかり。
「子供のパーティーにここまでするの!?って驚いたんですが、『子供である時期を、いかに幸せで充実した時間にしてあげられるかが大事なんだよ。だから、思いっきり素敵なことをしてあげようって思う』って友人に言われて、自分の考えが改まりましたね。プレゼントをあげることも大切だけど、ずっと思い出に残るシチュエーションを作ってあげることはもっと大切なことを実感しました」。
また、英語も日本語も話せる子供がいる日本人家族、英語は話せるけど日本語はあまり話せない子供がいる日本人家族を見て、「親が作り出す環境によってこんなに差ができるんだ。環境づくりって大切なんだな」と再認識したそうです。
雰囲気からマナーを体感する各種イベント
「小さい子供には、理屈からではなく、形から覚えさせることも大切」と言う小松さん。
「例えば、挨拶の場合、お辞儀をして「おはようございます」と元気な声で言う、という具合に形から覚えていき、後で挨拶が必要な理由を知っていきます。マナーなどはほとんどが形から覚えますよね。理屈がまだ分からないんだから、教える必要はないというのは子供のチャンスをつぶしていることになるんですよ」。
そこで、幼児教室では年に一度、カルタ大会と、漢字の発表会を開催し、行儀やマナーを雰囲気から学べる機会を用意。カルタ大会では、カルタ大会にプラスしてお茶会などのイベントを実施しているそうで、そのイベントにはプロや専門家を招き、本格的なものを教えることにこだわっているそうです。
「今年は、カルタ大会を護国神社で行い、カルタ大会の前に、宮司さんから直接、神社での参り方など、作法を教わりました。漢字の発表会は、毎年イベントホールなどで行いますが、豪華なディナーも用意しています。どちらのイベントも、子供だからマナーなんてわからない。でも、雰囲気から、こんな時は静かにしなければいけないんだなとか、静かに食べなければいけないんだな、というようなことを学んでくれたらと願っています」。
「子育ては神様からいただいた宝石のような時間。他人の子供の比較したり、競争心を持つようなことは止め、子供は自分なりに頑張っているのだから労ってあげてください。何事もいきなりできるようにはならないんです。できるようになるには段階があることを理解してほしいと思います」と語る小松さんからは、才能開発への情熱と、子供に対する慈しみを感じることができました。
(取材年月:2009年7月)